社長ブログ

2019.01.11

バックキャスティング

年の初めにおみくじを引く人は多い。
今年1年がどうなるか、「神のみぞ知る」なのだが、であれば神様に聞いてみようというのがおみくじと言うべきか。

今を起点にして将来どうなるかを予想することはフォーキャストという。天気予報のことを「ウェザー・フォーキャスト」というのは今を起点にして明日の天気はどうか、を教えてくれることである。

しかし、この考え方では物事がうまく進まないことが多い。実際はバックキャスティングなのである。つまり、将来の理想とする姿から今をみつめ、そのギャップを埋めるためにどうするかを考えるという思考プロセスである。

更に問題解決の進め方もバックキャスティングでないといけない。つまり、相手が何をもって「解決」とするかを共有し、その「解決」ために何をどうするかを考えて進めないといけない。そうしないと、いつまで経っても問題解決せず、堂々巡りとなってしまう。お互いの向かうべき方向が違っていればボタンの掛け違いが続くのは自明の理である。一見この当たり前のことが実は出来ていない事が多い。

なので「バックキャスティング的思考プロセス」は非常にパワフルであり、ロジカルシンキングの基本なのである。

2019.01.10

率先垂範

本日、川口青年会議所の新年会に参加をした。
今年の理事長は平野君であるが、そのスローガンが「率先垂範」である。

「率先垂範」とは「自ら先頭に立って範を垂れよ」という意味であるが、それを聞いて、連合艦隊司令長官山本五十六氏の有名な格言「やってみせ、言って聞かせてさせてみて、褒めてやらねば人は動かじ」を思い出した。なぜなら、この格言の最初が「やってみせ」だからである。

最初に「やってみせ」とは「見本、あるいは手本を見せ」ということである。つまり範を垂れるということである。そういえば、書道はお手本を見ながら練習し、お花も先生の活けた花の真似をして練習する。では、手本や見本は誰が見せるかと言うと先生(あるいは師範)である。

なので、垂範するためには見本や手本として見せることが出来る様、自分を磨かないといけないということになる。逆に言うと、その立場に至っていない人が垂範をしたら、おかしなことになってしまうことになる。

このことは、経営者としても大事であり、常に自分自身に対し厳しくあれ、ということにもなるのである。果たして自分自身どうなのか・・・常に自省をしなくてはと改めて思うのである。

2019.01.09

それは本当に仕事か?

社会人になれば仕事をする。

では、仕事とは何か。ネットで調べると最初に出てくるのが「何かを作り出す、または成し遂げるための行動」と書いてある。これをもっとかみ砕くと、
・「何か」とは「目的に近づくための何か」、
・「作り出す」とは、「今の状態からプラスにする」ということ
・「成し遂げる」とは「達成する」こと
・「行動」とは「具体的に動く」こと」となる。
そうなると、仕事とは、「目的に近づくために、今の状態からプラスにする、または達成するために具体的に動くこと」となる。

この意味から考えると、常に「仕事をしているのか」と自問しないと怪しくなることがある。
まず、大前提として目的は明確になっているかを問わなくてはいけない。そして今行っていることが、目的達成に向かってプラス方向い動いているのか、そして具体的な動きであるのかを問わなくてはいけない。もっと簡潔に言うと、今の具体的な行動が「付加価値を高めているか」を問わなくてはいけない。

例えば電車に乗っての移動は「付加価値を高めているか」。会議をすることは「付加価値を高めているか」。「これは目的とは違うが、どうしてもやらなくてはいけない事なので」と都合の良い理屈で自分を納得させていないか。

今やっていることは本当に「仕事」なのか・・・。重要な視点だと思う。

2019.01.08

人が動くとき

先日、とても上手な演奏を聞いた。
大人の人たちが演奏するオーケストラであった。
技術的にはとても高いはず。

しかし、なぜか感動をしない。つまり心が動かされないのである。
もしかしたら自分の感受性が無くなってきたのではとも思ったが、そうでもなさそうである。
では、演奏はうまいのになぜ感動しないのか・・・それはきっとパッションが感じられないからである。

技術的にはとてもうまい大人達の演奏に対し、粗削りであり技術的にも差がある
高校生の演奏の方により感動することがある。きっとこの差はパッションである。
「こなし」の演奏なのか、「一生懸命」な演奏なのか・・・。

人は頭で動くのでなく、心で動く。そして心が動く瞬間は、相手から熱意が感じられた時である。
上辺だけのテクニックはすぐにばれる。だから、相手に熱意が伝わるよう気持ちを込めて本気であたる。

結局、技術が高くても、パッションが感じられない演奏は、上手とは言えないのであろう。
貴重な気づきである。

2019.01.07

絶対的価値とは

第四次産業革命と言われている。これは、IT技術に代表される「情報伝達方法がアナログからデジタルへの流れ」と「あらゆるものがつながるネットワーク化」が大きな特徴と言える。きっと、100年後の歴史の教科書には1950年~2050年位がとんでもない大産業革命時代と言われるはずだ。

さて、我々はそのその渦中にいるわけだが、見失ってはいけないのは、我々が追い求める価値は変わっていないということである。では価値とは何か。それは「本質的に大切なこと」と言える。これに対し価値観は、「物事の価値(つまり大切なこと)についての、個人(または、世代・社会)の(基本的な)考え方」であり、それは変わる・・・というか、人それぞれであり、自分が決めることであり、一つとして同じものがあるわけない。なぜなら同じ人間は一人としていないし、更に、人の心は常に揺れ動くものだからである。

本質的に大切なもの。それは「愛、平和、友情、分かち合い、向上心、創造、心の平静、共創・・・」など。変わることのない絶対的なものである。そして最も大事なことは、大切なものを大切に思える心である。

そういう意味では、産業革命という新しい技術の動きに適応していくことは勿論大事だが、同時にそれを俯瞰する客観性を持ち、本質的な大切なものを見失わないようにしなくてはいけないと思うのである。