社長ブログ

2020.03.02

野地さん

今日は、長年モリチュウに勤めてくれた職人さんのお通夜だった。

余りにも急なことで、私たちもびっくりしたが、1番びっくりしたのは本人ではないだろうか。

東北出身の野地さんは、いつもニコニコでなつっこい。東北弁て繰り出すダジャレは、時に笑えなかったり、難解なこともあったが、それを含めて笑いを振りまいていた。

そしてとにかく働き者。朝早く来て仕事の段取りをする。「納期は絶対に守る」という姿勢は、柔和な日常からは想像できない執念を内に秘めていたのだろう。それは責任感と仕事に対する誇りに他ならない。

環境整備点検(月1回、環境整備ができているかを確認するための行事)の時、本人が病院のためお休みの時も、わざわざ準備のためだけに朝来てくれたりしていた。

経営計画発表会(年に一回、経営計画を発表する行事)の懇親会では、はにかみながら手品やどじょうすくいを披露してくれたりした。

モリチュウの経営の舵を大きく切る際に、年齢的に大きな環境の変化を受け入れるのは相当大変だったと思うが、理解してついて来てくれた。だから、今のモリチュウがある。

このような、慕われる性格だから、多くの社員が見送りに足を運んでくれた。やっぱり笑顔と一生懸命さは人を惹きつけるんだなぁ。「スマイル0円」なんてあるけど、本当はこれは'Priceless'。

野地さん、長い間ありがとうございました。そしてお疲れ様でした。ゆっくり休んでくださいね。

2020.02.10

売上を逃さない仕組み

先日靴を購入した。いわゆるビジネス用の革靴と普段履くデッキシューズ。

あるお店(ビジネスシューズ):
森:「これほしいのですが、26cmありますか」
店員さん:「承知しました。少々お待ちください(在庫を調べにいく)。(5分ほどして)申し訳ありません。生憎在庫を切らしております。お調べをしてご連絡をさせていただきます。」
森:「分かりました。ではお願いします。ちなみにお支払いは・・・?」
店員さん:「もし在庫がなかった場合後の処理が大変なので、お買い上げをいただいたときで結構です」。
森:(オレ別の店で買っちゃうかもしれないよ・・・)

別のお店(デッキシューズ):
森:「これがほしいのですが、26cmありますか」。
店員さん:「承知しました、少々お待ちください(スマホでシューズについているQRコードを読み込み、念のため現物の在庫を確認・・・3分ほどして)申し訳ありません。生憎在庫をきらしております。ただ、他店にありますので、そちらから取り寄せが可能です。2日後にはこちらに来ますが、御来店されますか、それとも直接お送り致しましょうか?」
森:「送ってくれるのであればその方が助かるのですが・・・」
店員さん:「では、そういたします。あっ送料は無料ですので。ではお会計はこちらでお願いします」。

後者はお気づきの方もいるかもしれないがABCマートである。

その場のチャンスを逃さず、売上をあげる靴屋さん。
その場のチャンスを生かさず、売上の機会を逃す靴屋さん。
専門店の常識、百貨店の常識。
在庫管理の差・・・環境整備と社員教育と仕組みの差。

学ぶことは多い

2020.02.03

お賽銭もス〇ホ?

お賽銭もスマホ?

ついこの間お正月だと思ったら、もう2月。月日の経つのは早いなぁと感じる。

さて、中国での新型肺炎の状況が気になる所だが、その中国でのITの発達がすごいという話
をよく聞く。特に深圳の発達はすごいらしい(実際に行ったことはないが)。

深圳には行ったことがないが、大連には定期的に行く。
前回大連に行った時、ブログに「お店(飲食店)にメニューがない」という話を書いた。QRコードを読み込むとメニューがスマホに表示され、そこからネット経由で注文をするという流れである。別の日にいわゆる「市場」で干し葡萄を買った時も、決済はスマホであった。電子マネーが常識となっている中国では「物乞い」もスマホでお金をもらっているとのこと(大連の弊社スタッフの話)。真偽の程はわからないが、さもありなんという感じである。

さて、その中国では今春節(お正月)が終わろうとしている。中国にお賽銭の習慣があるかわからないが、日本ではお正月に神社に初詣に行くと、お賽銭を入れる。電子マネーが常識になってくると、そのうち、お賽銭もスマホでピッとなる時代が来るのかもしれない・・・なんとも興醒めな気もするが・・・。

最後に、新型肺炎の猛威が早くおさまり、罹患している方の速やかな回復を祈念いたします。

2020.01.27

ワークライフバランス

最近、ワークライフバランスが大事とよく言われる。
しかし、なんかピンと来ない・・・違和感を抱いていた。私生活を大事にし、そのために場合によっては仕事より優先すべきといった印象があったからだ。更に、「時短」や「働き方改革」という言葉と相まって、「仕事=悪」、「頑張って一生懸命仕事をするのはバカみたい」のようなイメージを抱いている方もいるのではないかと思う。しかし、日本は資源もない国、日本が世界の中で勝って来たのは、高い教育レベルと勤勉性であると昔から言われている。これを失ったら戦えなくなるのではないか・・・。

そこで改めてワークライフバランスを調べてみると、少しニュアンスが違っていた。

ワークライフバランスを一言でいうと、「生活と仕事の調和・調整」。
これは、「生活と仕事のどちらを重視するか」とか、「仕事ととプライベートの生活はきっちり分ける」という取捨選択するものではない。
・生活の充実によって仕事がはかどり、うまく進む
・仕事がうまく行けば、私生活も潤う
つまり、ワークライフバランスは、「生活と仕事を調和させることで得られる相乗効果・好循環のこと」ということになる。
(BOWGL by Bebefit One の資料を参照)

先日、日本経済新聞の私の履歴書の中で、鈴木茂晴氏が「ワークライフバランスという言葉をよく耳にするようになったが・・・私がやってきたことは、いわば『ワークハード、ライフハード』だと書いていた。その通りで、仕事も、私生活もハードに頑張った上でバランスがとれているのが最高なんだと感じた。「ワークハード、ライフハード」で充実した時間を過ごしたいものである。

2020.01.19

理屈主義

先日、少子化対策についての新聞記事が出ていた。

国も出産費用の負担軽減や育児休業や時短の推進などの政策など、様々な少子化対策をしているが、正直どうもピンと来ない。なぜかというと、そもそも「子供を産みたいかどうか」が重要だと思うからだ。

少子化問題の根本にあるのは、個人的に考えると最近蔓延する理屈主義(こんな言葉があるか分からないが森が勝手に付けた)が原因のような気がする。理屈主義とは「何でも理屈で考える主義」のことだが、例えば「人殺しはいけない」ということに対し「何で人を殺してはいけないのか、その合理的な理由を示して欲しい」という考え方である。しかし、他人の命を勝手に奪ってはいけないのは当たり前である。その当たり前のことをなんでもかんでも理由づけをしないと気が済まないのが理屈主義である。

少子化について言えば、「なぜ結婚し、子供を作らなくてはいけないのかと」理屈で考えることになる。しかし考えるまでもなく、子孫を残すというのは生き物として当然のことであり、大きな意味をもっていること。このことはNHKの「ダーウィンが来た」で数多くの求愛シーンが放映されていることでもわかる。勿論様々な理由で子供が欲しくても出来ない方もいるが、それは別の議論論である。

人間は動物であり、自然界の一部である。なので自然の流れを理屈で解釈することには無理がある。実は少子化対策のみならず、世間に蔓延する変な理屈主義を排除することは、デジタル社会の中でとても大事だと感じている。

會津藩校で教えていた10の掟の最後には「ならぬものはならぬものです」とある。ここに理屈主義は一片たりともないのである。