社長ブログ

2018.10.03

YES-NO Question

よく時代劇で「殿、ご英断を!」と家臣が迫るシーンがある。その後のよくあるパターンは、「うーん」と頭を悩ます殿の姿がアップになり、そして家臣たちが片膝をつきながら英断を待っている姿が続くというものである。

このシーンを見ると、この国の殿の周囲には何とも間抜けな家臣達が集まっているなぁという印象を持ってしまう。大体、殿ご英断をと迫るのは、合戦をするかしないか、とかその合戦の戦術を決めるときであるが、最悪は、何の提案もせずに「ご英断」を仰ぐパターンである。これはまさに「ぼくたち分からないので、どうしたらいいか教えてぇ」と言っているだけで、いわゆる「どうしましょうか」シンドロームであり責任感のかけらもない。次は「Aパターンで行くか、Bパターンで行くか」と提案をし、「ご英断」を仰ぐパターン。これも実は前のパターンと似たり寄ったりで、あくまでも評論家の域を出ない。つまり質の悪い「どうしましょうか」シンドロームであり、いわゆる’HOW?’Questionの域を出ない。特に提案が出来るくらいなので頭がよく、オレは出来ると思っているが、実際は責任感がない。

評論家の域を超えるためには、提案をした後で「私ならこれこれこういう理由で、Aパターンで行くのが得策だと思います」と自らの結論をしっかり伝えることが大切である。これは'YES-NO Question'である。

幹部は社長に対し常に'YES-NO Question'を投げかけられるようになったら、一流に近づいたと言えるのではないだろうか。モリチュウでは社員に一流になってほしいので、「どうしましょうか」は受け付けないというルールになっている。「どうしましょうか」と聞かれると、私は「どうしたいの?」と聞き返す。本来は質問に対し質問で返すのは失礼であるが、それを承知で敢えてやっている。社員は大変である。しかしこれが社員を成長させるのである。