社長ブログ

2018.10.15

最初に食べた人・・・

味覚の秋である。

勿論、秋に限らず世の中には美味しいものが沢山ある。野菜や果実、そしてお肉、魚介類など種類も沢山ある。その中には、おいしいが一見グロテスクなのもいる。

例えばタコ。タコは生でも良し、茹でてもよし。煮ても焼いても良い。しかし姿形は正直誉められたものではない。そして、ぐにゃぐにゃ動くし、くっついてまとわりついてくる。どう見てもグロテスクである。そして私は思うのである。こんなグロテスクな生き物を誰が最初に食べたのであろうか。

例えばウナギ。ウナギは白焼きでも蒲焼きでも美味しい。土用のウナギは、実は今でいうバレンタインデーのように商人たちが作り出したイベントという話もあり、夏場は美味しくないらしいが・・・そんなこと関係なく実に美味しい。しかし、やはりヘビだかナマズだか分からないようなクニャクニャしたこの生き物を誰が最初に食べたのだろうか。

かつて人間の感覚が動物的で鋭かった頃、「これは食べて大丈夫かどうか」について直感的に分かったのであろうか。そうだとしても、初めて食べるのは勇気がいる。中には食べたら無茶苦茶まずかったとか、毒に当たって死んじゃったという人もいるはずだ。いずれにしても過去には自らの命をかえりみず食に対し勇気をもって立ち向かった人たちがいたというのは事実である。そして歴史に名を残してはいない無名の勇者たちによって、私たちは美味しい食事をすることができるのである。

味覚の秋、食のパイオニアたちに敬意を表さざるを得ない。、