社長ブログ

2018.09.03

奇跡の社員(8)

日本で受入れる病院が見つからない限り、チャーター機は飛ばせない。その状況で多額の費用を振り込むのはリスクが伴う。一度振り込んだお金を返してもらえるか分からない。ましてや海外となるとそのリスクは高まる。なんとしても受入れ病院を早く見つけてもらわないと・・・。受入れ病院はHの親戚が必死になって探していた。

2017年3月10日金曜日、午後2時。受入れ病院が決まったとの連絡が入った。様々な情報網を駆使して探した結果、東京女子医科大学病院が受入れ承諾してくれたのだ。「間違いないですね!」と確認をし、その後即「すぐに送金しろ!」との指示を会社に連絡。その後「送金画面を写真に撮ってすぐにメール!」と指示、それをチャーター機を手配する会社にメール転送。相手から確認OKの連絡が来て、移送が具体的にスタートをした。下準備は出来ていたので準備完了後、本人を移送するだけとなった。

実は、ここに一つのドラマがあったのが理解できるだろうか。電子送金が可能なのは午後3時まで。受入れ病院が決まったのが金曜日の午後2時。翌日は土曜日なので送金は不可。このタイミングを逃すと、月曜日の送金になってしまう。戦っている相手は進行性の病気(しかもものすごく早い)。この間に容体悪化も当然考えられる。そして私の帰国予定は3月11日土曜日。現場指示が出来なくなる。もし受入れ病院の決定が2時間遅れていたら、また違った展開になっていたかもしれないのである。

そう言う意味では、金曜日の午後2時というのはギリギリのタイミングだったのである。極度の緊張感・・・さすがに私もヘトヘトだった・・・が更にこの後トラブルが発生するのである。